簡易水冷を検証、改造2

前回のやり方では結局ラジエターサイズの変更は行えず、240から240ラジに留まったこと、交換時にリザーバーをタンクタイプに追加するだけということだったので運用的にはあまりプラスにならなかったため、今回は改造を主として検証してみることにしました。

今回はコストをかけたくない古いシステムを効率的にアップグレードできないかということことに絞ってみました。今回はこれを改造する。

GA775という旧式ですがまだまだ現役の機種
■スペック
  • ASUS P5E3Premium
  • CORSAIR 赤鳥2133タイプDDR3 2GB×4
  • EVO240のMSataをPcie-Eに取り付けて×16動作
  • ビデオカードは 玄人志向の GTX750ti

これに使用している水冷システムはZALMANの”Reserator 3 Max”というタイプでラジエターとしては珍しい円形のものを採用している。
ポンプと水冷ブロックは簡易水冷によくある一体型だ。このポンプのパワー自体は開けてみないことにはわからない。

交換するためのパーツを用意

今回はラジエターが120?程度の小ささのため変更すると大きく変わる。
■以下用意したもの
・ラジエター240サイズ
・無添加精製水
・精製水用クーラント希釈液
・シールテープ
・じょうご
・ラジエター用コンプレッションフィッティングG1/4(ID5/8-OD1/2)
・チューブ分岐用三又
・12㎜チューブ
・12㎜チューブ用クランプ
・チューブ注水用注射器
ちなみにこれだけ全部そろえても1万円。

ポンプ部分を外し、チューブをカット

きれいになくなりました・・・ 大丈夫か? と不安な空気が流れます(前回失敗しているので)

チューブが折り返されている部分にニッパーで切れ目を入れて少しずつ切りながら切除します。
チューブのフィッティング部分はこのポンプもおそらくプラスティック製なので割らないように慎重に行う必要があります。

冷却水の排出

おそらくクリアタイプのもので経年変化により黄色く変色したものだと思います。
ただ総量も本当に少ない。この量じゃ本当に申し訳程度の冷却しかできてないでしょうね。
H60はもう少し量がありました。

ポンプに装着

ポンプブロックのフィッティング部分は思った以上に細く、12mmタイプではスカスカでまったくだめでしたのでシールテープを巻いてみて圧力をかけられるかテストしてみます。

チューブの取付

これで12mmタイプを使ってみましたが・・・0.55hpに耐えるはずもなく断念です。
10mmのシリコンタイプチューブにして再び取り付けたところ0.50付近で止まりましたが微妙に抜けていきます。
プラスティックとの慣れだと思いこのまま採用することにしました。

チューブの口径違い

ただこのチューブだと今度はラジエター側には口径が小さすぎてそのまま入りません。
そこで”C5-4GFBN リデューシングストレート”という異径フィッティングを購入。

CoolingLabで1個100円で買えます。

仮組

試運転と思ったのですが、どうもマザーの調子が悪いようです。
今回採用にあたってCPUをQX9650からQX9770に変えました。
はじめはこのCPUに問題があるのかと思って調べてみましたが、CPUに問題はなさそうです。
現象はシャットダウン処理してもWindows10が終了できず、スリープもできないという状況です。
ストレステストをかけてもすぐにSTOPエラーがでるようになり、ハードウエアの故障の色が濃くなり以前にOCをテストでがんがん回していたのでその反動がきたのかわかりませんがマザーを同じものに交換しところ直りました・・・。ということで

組みなおしてました。注射器を使ってリザーバーなしでのエア抜きをやろうと試みましたが、やはり簡単にはいかず1時間ほど格闘してみましたが、内部たまる圧力がなかなか抜けずフィッティングを増やさないと難しいと判断し、小型のリザーバーを配置することにしました。 また今回は水の流れがわかるようフローメータと水温計を設置

チューブは途中まで径の細いシリコンチューブに

一度リザーバーへ流れてから戻るように

縦置きもできる組付けにするためリザーバーの配置も考えました。

ジエター側には一部90°アングルをつかって経路変更

ストレステストを実施

室温18℃で約1時間ほど回しましたがコア温度は53℃程度とほとんど上がらず完璧な冷却能力です。

フローメーターの回転具合

今回はうまくいきました。最近の240ラジタイプは値段がかなり高い印象を受けます。その割には昔と同じで自由度がなく2~3万だしてまで買うなら、いっそ中国製パーツで集めたほうが安いうえに本格水冷ができてしまいます。
今回は改造ということですが、それでも価格は半値以下で製作可能でした。