オーバークロックを行う上での注意点

オーバークロックで電圧やクロックを上げていく場合、電圧を設定しなくても注意しなければならないことがあります

CPU電圧で入力できる電圧はBIOSで設定できる限界値ではない

CPU電圧で入力できる電圧はBIOSで設定できる限界値ではなく、CPUが持っている耐性であるということ

 BIOS上ではCPUの電圧においては設定値は結構高い電圧を入力できますが、だからといってその最高値までは使うことができません。高い電圧を入れると、CPUの破損やマザーボードの破損などのリスクが格段に高まります。

 どこまで電圧を上げられるのかというのは、CPUの個体差があるので、誰も答えません(賠償責任の問題がでます)

 1.4Vあたりまで普通に動いたという場合と、1.38VにしたらCPUが動作しなくなったなど、個体差があるためです この辺は少しずつ行っていきながらリスク回避する必要があります

設定項目を理解する

オーバークロックをする上ではその使用するマザーボードの特性や仕様などをしっかり把握することが大切です。

いきなりBIOS画面から電圧やクロックを設定するのはあまりにも無謀といえます。
設定といってもただCPU等のクロックをいじっていくだけというわけではありません

とくに電圧関係をAUTOにしたままCPU倍率などを高く設定すると、それにあわせて電圧が高く設定され、破損リスクが高まるからです。

周辺環境を整える

CPUはいわば車のエンジン基幹部分と同じです。パワーをあげたならば、それに伴う周辺機器や環境を整備する必要があります。

たとえば、車のパワーを倍に上げると、熱量が増え、冷却能力を上げないと、オーバーヒートします。

PCの場合も同様に、冷却パーツは長く使う上でも大切です。

特に電圧を高く設定していく場合は、CPUの冷却には特に注意する必要があります。CPUに付属してくるクーラーはリテールと呼ばれ、冷却性能はAUTOでギリギリ動く程度のものでしかありませんから、高い電圧を入れるとすぐにオーバーヒート状態になります。

またCPUクロックを上げるために周辺の電圧を高く設定した場合なども含めてマザーボード自体にも熱を持つ箇所が出てくるのでそれを検証しつつ冷却していく必要があります

メモリも同様でクロック、電圧を上げる場合は、場合によっては温度を見ながら冷却装置を付加する必要性がでてきます。最近では熱源の一つになっているストレージのM.2なども挙げられます。CPUとは関係なさそうですが、オーバークロックをしたことで、ケース内に熱がこもり、結果もともと発熱量の高いM.2やその他の場所に熱による負担がかかるということです。

オーバークロックで常用していくために

オーバークロックを行ったならば、設定をいれてOSが起動しただけでは常用とは言えません。

起動時からアイドル状態に至るまで、一度最大負荷で動作しますが、一瞬に過ぎず、この状態では負荷がある程度掛かったときに動作が停止してBSOD、いわいるブルースクリーンになる場合がでてきます。

オーバークロックの設定を完了したら、ストレステストと言われる負荷ソフトを使って動作検証をしなければなりません

今はOCCT、Prime と呼ばれるソフトが人気でよく使われています。ソフトについては後述していきますが、これらのある一定の基準を満たして初めて常用といえます。