RYZEN-4100Mhz常用を探る

初めに

4000Mhz、4100Mhzの各クロックでベンチマーク各種を公開していましたが、このベンチマークのクロック設定でストレステストを行っていませんでしたので、今回そのテストを行いました。
PC環境から
■CPU RYZEN7 1800X
■M/B ASUS CROSSHAIRⅥ
■MEM GALAX HOF4CXLBS4000M19SF162C
 ※G.Skill F4-3200C14D-16GFX(こちらもテスト済)
■HDD 磁気研究所 256GB MLC PHM2-256(PCI-E-M.2)+KryoM.2
■VGA ASUS GTX980 POSEIDON
■Power CORSAIR AX850
■CASE CoolerMaster TESTBenchV1.0
■Cooling WaterCooling

BCLK100Mhz×40でテスト

■CPU Clock 4099.18Mhz
■CPU Vcore 1.435V~1.45325V (dropで1.417V)
 LLC Level3~4(最大1.461V) 
■CPU_SOC 0.95V
■LLC LEVEL 3~4
■BCLK 100Mhz
■Ratio ×41
■MEM Clock 3199.36Mhz
■MEM CL 14-14-14-34 1T
■MEMVoltage 1.35V
■Test OCCT Lipack1H(AVX-ON)

Vcoreを1.435から始め、1.45325Vまで盛りましたがだいたい8~10分程度でブラックアウトシャットダウン→エラーコード0d終了
LLCを3から4にあげましたがダメ、電圧の設定もそうですがこれ以上はVcore破損も懸念されたため倍率でのOCは一旦断念。

BCLKアップによる4100Mhzを考える

倍率による4100Mhzを一旦断念したため今度はBCLKと倍率を合わせたクロックで4100Mhzを模索しました。
ネット上には結構なBCLKでのクロックも見えますが、あまりBCLKを上げすぎてストレステストを行って強烈な負荷を加えると※スーパーブラックアウトに見舞われます。

スーパーブラックアウト? 勝手に命名しました・・・
スーパーブラックアウトとは普通のブラックアウト(BSOD)と違い、CMOSクリアしただけでは回復しません。
メモリを抜き差ししようが、24Pinを抜こうが、CMOSディップからのクリアを行おうが、コンセントを抜こうがびくともせず
起動時はエラーループを繰り返し、最後はコード0dやA9で止まってしまいます。
一度遭遇すると確実にCPUが飛んだと誤解するような恐ろしい挙動です
回復するにはすべてのコネクタ外し、電池を抜いた上で、起動を短絡して完全放電してから再度くみ上げます
これで回復します 挙動はまんまCPUが飛んだような感じで64000円のCPUですのではじめビクビクしました
 ※BIOS08xx以降で改善されこのブラックアウトは発生しなくなりました。

さてこのブラックアウトに見舞われない範囲でBCLKを上げていくとだいたい104Mhzくらいが限度じゃないでしょうか
正確には103.5くらいまでです これ以上では何回もこれを食らいました。普通にCinebenchとかは動くのでわかりませんが、AVX系に負荷を与える
テストはこれに遭遇する確率が高いです。


これをふまえたうえで、41倍から40.75倍、40.50倍、40.25倍からそれぞれBCLKを100から102までの間で試し一番挙動が自然だった
102Mhz×40.25倍でのストレステストを行いました。
設定値
■CPU Clock 4104.7Mhz
■CPU Vcore 1.4375V (dropで1.417V)
 LLC Level4(最大1.461V) 
■CPU_SOC 0.95V
■LLC LEVEL4
■BCLK 102Mhz
■Ratio ×40.25
■MEM Clock 3263.4Mhz
■MEM CL 16-18-18-42 1T(G.Skillは 14-13-13-34-1T)
■MEMVoltage 1.35V
■Test OCCT Lipack1H(AVX-ON)

メモリをG.skillに変えてベンチを実行

g.skillOcctLinpckのSSは割愛しますが通過しています。

Hwbotのエンコードベンチもテスト

これで41倍も安定常用かと思いましたが・・・

ネット上でx265のベンチを回すとブラックアウトする、OCCT-CPUが通らないという話もあったので一応、そちらもテストしましたが、10分程度でブラックアウト(0D)、事実でした。

再度設定のやり直し

設定を入れていて40倍を超えたあたりからかなり要求電圧が高いのでは?という推測に基づき、×40以下での検証としました。
×40以下での4100Mhzとなると次は ×39.75 になるので4100MhzとするにはBCLKが 103.20Mhzとなりますのでこれで設定を入れた

結果
■CPU Clock 4102.3Mhz
■CPU Vcore 1.44325V
 LLC Level4(最大1.461V) 
■CPU_SOC 0.95V
■LLC LEVEL3
■BCLK 103.20Mhz
■Ratio ×39.75
■MEM Clock 3302.4Mhz
■MEM CL 14-13-13-34 1T
 ※メモリはg.skillのみでテスト

■MEMVoltage 1.35V
■Test x265ベンチ OCCT-CPU

結果いずれのベンチもPASSしました。

x265
OCCT-CPU結果
CINEBENCH R15

最初にやったクロックよりも若干メモリクロックは上がっているのにCPUクロックが若干下がったためかスコアが10ほど落ちています。
まぁ誤差の範囲として受け止めます。

さてエンコードテストも終了し、OCCTCPUもパスしたしOKと思ってましたが、やっぱりここで再度Linpack 必要ですよね。
で、再度この設定でLinpackを回してみたら、10分でブラックアウト・・・
今のところメモリ周りなのかCPU周りなのかどちらかに振った設定にしかなっていないようなのでこのどちらかの設定にプラスVcoreを上乗せして4100Mhzの 全ストレステスト完走を目指したいとおもいます。

ここまでが4100Mhzに向けたセットアップでした。
BIOS上の設定ですが、あまり無理な設定はダメみたいです。

この負荷テストの両者の負荷のかかり方が違うのはわかったので、どちらもテストを完走できるように、いましばらく研究したいと思います。